菱目打ちの形状
私は菱目打ちの形状を少し変えています。
最近までよく使用していた菱目打ちですが、先端が少し鋭利になるように研ぎました。
もちろん購入したままの形状で使用しても問題ありません。
ですが、私がレザークラフトを始めた当初、革になかなか穴が開かないし、抜けないし、糸の通りも悪いしで散々でした。
始めた当初はYoutubeで勉強していたのですが、Youtubeに上げている作家さんたちは簡単に穴が開くし、菱目打ちを抜く必要もないくらい簡単に革から外れ、糸の通りもまるで抵抗がないかのように糸を革に通していました。
あまりにも違っていたので、当初は菱目打ちが砥がれていないからだろうと思いました。
安価な菱目打ちは刃の側面がこのように溝がありました。
いろいろなサイトで調べていると、この溝が革に引っ掛かってしまうため穴を開けた後菱目打ちを引き抜くのに大変だと書いてありました。
刃先を尖らせる
穴の開けにくさは先端部分を砥いで尖らせることで解消できます。
菱目打ちも刃物と同じで革に穴を開けるときに「切り開く」形状をしています。
刃が付いた部分は先端からテーパー状になった部分までだと考えています。
イメージとしては剣の先端が近いです。
刃の側面を綺麗にする
次に刃の側面の凸凹した部分を滑らかに磨くと良いと考えましたが問題も発生します。
1本の菱目打ちなら刃の側面を磨くのも容易ですが、2本、4本、6本となるとそうもいきません。
刃と刃の間隔が2mm前後と狭いため、簡単には磨けないからです。
ダイヤモンド砥石で整える
最初に用意してみたのがこちらです。
はじめは左のダイヤモンドヤスリで削っていましたが、柔らかいものを購入したためうまく削れませんでした。
次に右のダイヤモンド砥石を購入しました。
こちらのダイヤモンド砥石は厚みが1.3mmと薄いのです。
そのため、刃の間に入れることができます。
板自体が硬いので普通に刃物を砥ぐ感覚で刃の側面を削っていました。
ダイヤモンド砥石はそのまま削るのではなく砥石用のオイルと一緒に使用します。
この画像のように刃の間に入れて砥ぎます。
ある程度研いだら鉄鋼用の耐水ペーパーを挟んで仕上げていきます。
リューターで整える
リューターを使ってみます。
菱目打ちをバイスで固定し、リューターで削っていきます。
リューターのビットは左から ダイヤモンド砥石 、砥石、改造した丸鋸、バフ
改造丸鋸は薄い革を貼っています。
改造丸鋸は磨き用なので、革に研磨剤としてピカールを塗って磨きます。
左から順番に使用していきますが、バフはほぼ使いません。
ビットの厚みは1mm前後と薄いので、菱目打ちの刃の間にも入ります。
リューターを使用した結果ガタガタになっては意味が無いので、全ての刃を一定の角度で綺麗に整えるのがなかなか難しいです。
バイスで菱目打ちをしっかり固定して動かないようにし、両手を使ってリューターがぶれない様に上手に使用します。
取扱については、失敗して削りたくない部分まで削らないように注意します。
最初は改造丸鋸で感覚を掴む練習をしたほうがいいかもしれません。
まとめ
私の菱目打ちの砥ぎ方は特殊かもしれません。
ですが、おすすめできる研ぎ方です。
菱目打ちの側面を研ぐのはなかなか大変ですが、気になるようでしたら研いでみるのもいいと思います。
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