革にガイドラインを引く方法

レザークラフトの基本


革にガイドラインを引く

革製品の製造工程の1つに、銀面にガイドラインを引く作業があります。

レザークラフトに興味を持ち始めた型は知らないかもしれませんが、線を引く作業があるのです。

基本的に、菱目打ちで穴を開けるときに位置が乱れないようにするためのものです。

それだけでなく、他にも意味があります。

また、ガイドラインを引く道具はいくつかあります。


このページでは、革に穴を開ける目印としてガイドラインの上手な引き方について説明しています。


ガイドラインを引く理由

革を手縫いする際、事前に菱目打ちなどで穴を開けます。

時には10cmの長さを手縫いすることはよくあります。

直線の場合、わずかに穴の位置がズレていると結構目立ってしまいます。

そのため、革にガイドラインを設けて真っすぐになる様にします。


もう1つ役割があります。

それは銀面を掘って糸が少しでも擦れにくくなるようにするためです。

これは、ステッチンググルーバーという専用の道具を使うことで銀面に溝を掘ることができます。

ステッチンググルーバーにはガイドが付いているため一定の幅で溝が彫れる道具です。


ガイドラインの引き方

それでは実際にガイドラインを引いていきましょう。

ガイドラインには直線と曲線があります。

直線は簡単ですが、曲線はコツがありますので合わせて説明していきます。


直線を引く方法

基本的に、ガイドラインを引く道具は足が2本付いています。

その片方をコバにあてて線を引いていきます。

真っすぐ引くだけなので簡単です。

コツは道具の角度を変えないことです。

角度を変えると線が乱れてしまいます。


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曲線を引く方法

曲線も直線を引くのと同じ要領で、片方の足をコバにあててガイドラインを引きます。

コツはコバに対して90℃になるよう意識して引くことです。

そうすることで一定の幅で線を引くことができます。

そして、曲線を引く時は革を動かすとガイドラインを付けやすいです。


角が角丸の場合、線を引く順番は直線を「この辺りまでかな」というところまで線を引きます。


直線の2か所を先に引くことで目印となりますので曲線が引きやすくなります。

いきなり曲線部分から引くと引きすぎることもあるので注意が必要です。

慣れてくると直線を引いたまま曲線も引けるようになります。


ガイドラインを引く道具

ガイドラインを引く道具はいくつかありますのでご紹介します。


ステッチンググルーバー

ステッチンググルーバー
先端を交換することで用途によって使い分けることができる

画像のステッチンググルーバーは「マルチステッチンググルーバー」という道具です。

先端の部品を交換することで溝彫り、ライン付け、ヘリ落としが出来る道具です。

今回ご紹介する中で、唯一革に溝を掘ることができるのがステッチンググルーバーです。

横に付いているガイドの位置を調整できるので、一定の幅でガイドラインを付けることができます。

ステッチンググルーバーについてもう少し詳しく書いていますのでこちらのページもご覧ください。

残念な点は先端の部品の取り換えが面倒な点。

それと薄い革の場合、ガイドがコバに当てっているのか判りにくい点です。


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ネジ捻

ネジ捻

こちらの道具はネジ捻という道具です。

ガイドラインを付けることができますが、本来はコバ付近に飾り用の線を入れる道具です。

そのため独特な形状をしています。

ネジを調節することで先端の板の間隔を調節して使用します。

残念な点は薄い革の場合、注意しないと革のコバを乗り越えてしまう事があります。

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ディバイダー

デバイザー

こちらの道具はディバイダーです。

画像のディバイダーは大きいタイプですが、レザークラフトでは半分くらいのサイズがよく使われているようです。

ディバイダーの特徴は上部にバネが取り付けられており、常に開くように力がかかっています。

横のネジを使って幅を調節します。

先端部分は尖っていますので革にしっかりとしたガイドラインを付けることができます。

残念な点は大きすぎたことです。

それと、開く方向のバネが働くため持ち方が悪いと幅が変わってしまう事です。


おすすめは小型ディバイダー

おすすめは小型のディバイダーです。

私は2種類持っていますのでご紹介します。

大きさは握りこぶし程度なので使いやすいです。

左側のタイプは0.5mm毎に溝が彫られており、カチカチと動かして使用します。

内部にバネが仕込まれていますのでガイドラインを引く程度では位置がズレることはありません。


右側のタイプはネジ式になっており、バネの力で常に閉じる方向に力が働いています。

ネジで幅を調節して使用します。


どちらのタイプもメモリが付いていますので縫い代が4mmと型紙に書いてあれば4mmにセットするだけです。

わざわざ定規を持ち出して測る必要がありません。

どちらのタイプも先端は尖っていますので革にガイドラインを引くとしっかりと跡が付きます。

とても簡単なのでおすすめです。

今では右のネジ式のディバイダーをメインで何度も使用しています。

どちらも残念な点は特になく、薄い革でもコバに合わせやすく曲線も引きやすいので重宝しています。


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