革を上手く正確に切る方法

作品を作ってみよう技術系道具


はじめに

レザークラフトにおいて革を切るのはいくつか方法があります。

簡単で便利なのはカッターですがおすすめは革包丁で切ることです。

カッターの場合、太い革や硬い革を切る時は何度かなぞって切ることも多いです。

切っている途中で革が伸びて切り終わりが変形してしまうこともあります。

とはいえ便利なのでカッターの使用率は高いです。

一方で革包丁は革を切るのに特化した刃物なので慣れておいた方が良いと思います。

革包丁を使用する場合、 使い方について書いたページがありますのでご覧ください。


荒裁ち、本裁ちという言葉があります。

荒裁ちは型紙より少し大きめに革を切ることです。

本裁ちは型紙に合わせて切ることです。

革から作品を作る時、そのまま本裁ちをするのは作業効率は悪いです。

そのため一度荒裁ちして各パーツ事に分けてから 本裁ち をします。

また、革を染めたりトコを磨く時にも 荒裁ちの状態で行う事をおすすめします。

水に濡れて乾いたときやトコ磨きをしたときは多少なり伸び縮みしますので荒裁ちの状態でおこないます。

また、革を切る時は傷つかないように銀面を表にして切っていきます。


革を切るのに使用する道具

革、型紙、革包丁、カッター、定規、カッターマット

これらの道具を使用します。


革を切る時の姿勢

自分の目線から真っすぐにして切ると腕が胴体に当たってしまい、長い距離を切ることはできません。

そのため、腕を斜め45°にして切るのが基本となります。

つまり、腕を引きながら切るので、脇を締めて腕が胴体に当たらない角度で切ります。


このように見える様な腕の角度で切ります。


革を切る時の刃の角度

こちらのページでも書かれていますが、実写でも少し書いておきます。


正しい刃の立て方

刃をこの角度にすると コバ を垂直に切ることができます。


間違った刃の立て方

この切り方だと コバ が斜めに切れるので革の裏と表でサイズが変わってしまいます。


直線の切り方

直線で切る時は基本的に刃を寝かせて切ります。


カッターで切る場合

カッターで切る場合は定規に沿って刃を寝かせて切ります


革包丁で直線に切る場合

革包丁で直線を切る時も刃をあまり立てずに切ります

刃の幅が広いと長い直線を切る時も定規を使わなくても乱れにくくなります。


手首の角度はこのようになります。


曲線の切り方

曲線を切る時は刃を立てて切ります。

刃を寝かせた状態で切ると内輪差が抵抗となってうまく切れません。

刃を可能な限り立てると、抵抗が少なくなるのでその分切りやすくなります。


カッターで切る場合

カッターで切る時は刃を立てて切ります


革包丁で切る場合

革包丁も曲線を切る時は刃を立てて切ります


手首の角度はこのように腕と親指が一直線になるようになります。


押切り

革を直線で切る時、切り終わりになると革が伸びて歪んでいることがあります。

柔らかい革ほど伸びますので注意が必要です。

そのまま切ると歪んだ状態になってしまいますので寸法が狂います。

そのため革包丁で切る時は押切りして切り終わりを整えます


押切りの仕方は簡単で、革包丁をスライドさせて切るのではなく押さえつけることで断ち切ります。

カッターの場合は押切りはできません。

そのため、切り終わり付近ではあまり力を入れないようにするなど数回に分けるなど工夫します。

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