可塑性を利用した木型を使わない革絞りの練習

レザークラフトの基本
Zippoケース用に革絞りをしてみた様子


革絞りを練習する

今回は革絞りをしてみようと思い、テストしてみます。

革絞りとは革の性質である「可塑性」を利用した技法で、革を立体成型する方法のことです。

主に木型を使用して革絞りを行いますが、木型が無くても革絞りはできます。


まずは革絞りの練習をする

まずは練習なので、木型は無しです。

簡単なZippoケースを作ってみます。

革絞りの基本的な手順はこちら。

  1. 革を水にどぶ付けして水分をたっぷり吸わせる。
  2. Zippoにかぶせて形を整える。
  3. 乾燥させる。

これだけなのですが、形を整えるのに手間が掛かります。

革は伸び縮みするので使用する革は大き目に用意します。


革はどれだけ伸び縮みするのか

革の歪み具合が判る

試しに10mm毎に線を付けてから100円ライター用に革絞りをしてみました。

結構歪んでいるのが判ると思います。

荒裁ち、本裁ち、縫い代、革の個体差などを考えると「何mmの革を用意すると良い」というのではないようです。

そのため、予め大き目に革を用意するのが良いです。


実際に革絞りを行う

10mm厚のベニヤ板を下敷きに使用しました。

下敷きはゴム板やビニール板でもできるようですが、革が縮むときに反ってしまうので木が良いと思います。

また、木だと革の水分を吸ってくれるので乾燥も早いことを期待しています。


使用する道具は、土台となる木の板、ヘラ、革を止める画鋲。


まずはベニヤ板の上にZippoを載せて革を指で押さえて伸ばしながら形を作っていきます。

革はある程度形になりますが、限界はすぐに来ますのでヘラなどを使って形を整えていきます。

多少ヘラの扱いが雑で革に線ができてもヘラで何度も何度もなぞっていけば線は消えていきます。

革が動かないようするために画鋲などで固定しながら少しづつ形を整えていきます。

革の形が整ったらしばらく乾燥させます。


革が乾燥する前なら多少修正はできますので、途中でチェックしながら1日はそのまま放置します。

革が乾燥するまでが革絞りです。

乾燥するまで型から外さないようにします。

というのも、1日放置して乾燥するとZippoのような小さなものでも1mm近く縮みました。


もう少し写真を撮っておけばよかったのですが、Zippoの蓋部分が縮んでいます。

必要な革のサイズギリギリだとダメっぽいので大き目に考えて切り出しで革絞りをし、乾燥後に形を整えるのが良さそうです。


もう1つ問題になりそうな部分があって、画鋲を刺して穴になった部分に鉄ジミができていました。

画鋲の位置も少し注意したほうがよさそうです。


今回の練習を元にしてタバコケースを作ってみました。

Zippoの部分とタバコの部分が革絞りをしています。

思ったより良くできたと思います。

Zippo部分は上記の方法で革を染めた後、板にZippoを載せて革絞りをしました。

タバコの部分は木型を挟む形の革絞りをしました。

もう少し試しながらテストをしてみて良い方法を探してみたいと思います。

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