床革を使って革製品を試作する

レザークラフトの基本
表面がザラザラした床革


床革を使っていますか?

レザークラフトは革を使って製品を作ります。

その過程で色々思うことがあります。


「もっと良いものを作りたい」

「次はこの部分をこうしたい」

「革を切りすぎて失敗してしまった」


革製品を作る時、いきなり本番というのはちょっと心配です。

ぶっつけ本番で綺麗に作れる自信がありますか?

恥ずかしながら私はありません。

なので、私は必ず試作をしています。

実際に作ってみて問題があれば型紙から修正しています。

そして再び作り直します。

そんなことをしていると革はあっという間になくなってしまいます。

そんなときに使用しているのが床革です。


このページでは床革について説明しています。


床革とは何か?

表面がザラザラした床革

床革は表面がザラザラした革です。

革を販売する時、漉き作業した時に出る革です。

革の販売業者、タンナーから革を購入する時に〇mmの革が欲しいと注文をします。

するとタンナーは指定した厚みに革を漉いて納品してくれます。

その時に出る革が床革となります。


床革の厚み

床革はその製造工程から厚みが一定ではありません。

なんせ必要なのは銀面革なので銀面を基準にした厚みに漉くからです。

そして傷や血管の跡、表面がボサボサしているといった革です。

そんな床革でも使い道はあります。


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床革の使い道

床革でも植物タンニンで鞣された革でしたらコバ磨きができます。

表面というか裏面がザラザラしているだけです。

漉かれた面を表にすることで、ちょっと変わった革製品を作ることもできます。

床革を使った財布など販売していることもあります。

もちろん可塑性もありますので床革でも十分に使えます。

当然、床革を染めることも出来ます。


革製品の試作に床革を使う

革のサイズを表す単位にデシというものがあります。

1デシが10cm四方となります。

私が購入している床革は半裁なので200デシ近くになります。

通常の革でしたら2万円近くしますが、床革の場合数千円程度で購入できます。

とても安いので試作するときに使っています。


厚みを持たせるときに床革が使える

何度か磨く

革を何枚も重ねた作品を作ることがあります。

あまり作る機会はないと思いますが、名刺入れを試作していた時に作ったことがありました。

床革を何枚か重ねることで長方形のブロックができます。

そのブロックを組み合わせて名刺入れを作りました。

ちょっと変わった使い方だったと思います。

厚みが出るので革に穴を開けるのに工夫が必要でした。


裏打ちとして床革を使う

革製品を作る工程の1つに裏打ちというものがあります。

革同士を張り合わせたり、革と布を張り合わせるときに使われる方法です。

間に厚紙やプラスチックの板を入れることで、柔らかい革をビシッとした硬さを入れることができます。

その厚紙やプラスチックのかわりに床革を入れることができます。


鉄ジミ

応用として、例えば膨らんだキーホルダーを作りたい時に床革を使用します。

小さければ革の端材でも十分ですが、当然床革でも使えます。

上の画像のキーホルダーは、中に2mm程度の床革を仕込んで作りました。

表面は膨らんだようになり、裏は平らです。

床革をもう少し重ねて、盛り上がりをもっと強調したキーホルダーも作ることができます。


床革のまとめ

床革の最大のメリットはとても大きいのに値段が安いところにあります。

そのため、革製品を試作する時にとても重宝します。

何度も試作して完成度を上げたいときに床革は大変おすすめできます。

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