酢酸ビニル系接着剤とは
酢酸系接着剤は正しくは「酢酸ビニル系接着剤」といいます。
水溶性の接着剤でサイビノール、木工ボンドが酢酸系ビニル接着剤となります。
硬化後は透明になりますが水に弱く、水やお湯につけることで白濁してはがれやすくなります。
レザークラフトでは革同士を接着するときに使用します。
基本的な酢酸ビニル系接着剤の使い方
酢酸ビニル系接着剤は、溶剤系接着剤とは使い方が少し違います。
違いは接着時にあります。
酢酸ビニル系接着剤は乾く前に革を貼り付けます。
一方溶剤系接着剤は乾いてから貼り合わせます。
接着剤を使用するときは事前に接着面は荒らしておきます。
基本的な使い方
基本的に接着剤をヘラで薄く塗って革同士を貼り合わせます。
接着剤を塗るのは接着面の片面だけ塗布します。
両面を塗る必要はありません。
接着剤が硬化する前に革同士を貼り合わせます。
貼り合わせた後は動かないように硬化するまで固定します。
固定する時はクリップなどを使用するのがおすすめです。
クリップは一定の圧力がかかり、保持してくれるため他の作業に移ることができます。
クリップは100均で販売していますので、大小様々を用意して持っておいた方がいいです。
接着するときの注意点
酢酸ビニル系接着剤の使用には注意点があります。
それは、張り合わせた革からはみ出した接着剤は触ってはいけないということです。
硬化する前に張り合わせるため、張り合わせた箇所からにじみ出ることがあります。
このにじみ出た部分に触れるとコバに接着剤が付いてしまいます。
そのため、コバ磨きの時に悪影響が出てきます。
ついつい指で掬ってしまいたくなりますが、絶対にやめましょう。
乾燥したあとは余分な接着剤を取ることができますので、乾燥まで待ちましょう。
接着剤を塗るヘラ
接着剤を塗る時はヘラを使用して塗り広げます。
ヘラはお好みでいいと思います。
私はもんじゃ焼きで使われる金属製のコテをヘラ代わりにして使っています。
レザークラフトでは適度な硬さと幅があるため、ジラコヘラという商品がよく使われているようです。
接着剤を極力薄く塗る
接着剤は極力薄く塗ります。
薄く塗る理由はボンド層ができるため、なるべく薄く塗ります。
酢酸ビニル系接着剤はどのような時に使用するのか
基本的には「こういった時に使用する」というものはありません。
お好みで良いと思います。
溶剤系接着剤との違いの1つに、接着剤が乾く前に張り合わせるというのがあります。
そのため、張り合わせた後の位置調整がしやすいのが特徴かと思います。
また、片面だけ接着剤を塗ればいいので手間が掛からないので簡単です。
つまり、使い勝手がいいわけです。
私は革製品を試作するときは床革と木工ボンドを使用しています。
試作なので仕上がりを気にする必要が無い場合によく使用しています。
なんせ試作なので形状や寸法を確認出来たらゴミ箱行きになります。
口が小さいタイプの木工ボンドを使っていますので、ヘラすら使いません。
とても使い勝手は良いです。
ですが、革製品を作る時には使用しません。
コバににじみ出る分の処理に手間が掛かるからです。
強力に接着したいときは溶剤系接着剤を使用します。
溶剤系接着剤はいろいろな種類がありますので、接着強度も様々です。
酢酸ビニル系接着剤もしっかりと接着してくれます。
そのため、レザークラフトの初心者には木工用ボンドで十分と思います。
木工ボンドは手に入れやすいというのもありますのでおすすめです。
サイビノールと木工ボンドとの違い
サイビノールは2種類あります。
100と600という番手が存在します。
私が持っているのは100だけで600は持っていません。
ネットで調べていくと番手の違いは濃さが違うそうで、600の方が濃いそうです。
正直に話し、サイビノールと木工ボンドとの違いは判りません。
レザークラフト用の接着剤がサイビノールのため、気になるようでしたらサイビノールを使用すると良いのかな?