手縫いする時の糸の長さの決め方

レザークラフトの基本


糸の長さはどれだけ用意すればいいのか?

レザークラフトでは手縫いをすることが多いです。

ミシンで縫うなら別ですが、レザークラフトでは手縫いは基本です。


手縫いをするとき、気になるのは糸をどれくらいの長さを用意すればいいのか?

気になったことはありませんか?


「1mもあればいいんじゃないの?」

「途中で足りなくなるのは嫌」

「糸が長いと手縫いをしにくい」

「考えたことも無かった」


レザークラフトでは1本の糸の両端に針を取り付けて塗っていきます。

そのため、糸の長さを決めて使用することになります。

これはミシンとは大きく違うところです。

そして、糸の長さを決める時に基本となる決め方があります。


このページでは糸の長さの求め方について説明しています。

また、糸の色について迷った時にはこちらをご覧ください。


糸の長さは4倍+αが基本

用意する糸の長さは、基本的に縫う長さの4倍+αであれば足ります。

例えば10cm縫うのであれば10cm×4倍=40cmとなります。

「+α」というのは、針に糸を通して止めるときに使用する糸の長さです。

片方に8cmの長さが必要でしたら両方で16cm。

合計すると56cmあれば糸は足ります。

ですが、これはあくまでも基本的な場合です。


革を何枚も重ねて10mm厚の革を縫う場合は足りなくなるでしょう。

また、縫う長さが1mとなると4mの糸では結構余ります。

何事もケースバイケースです。


極端に短い距離を縫う場合

例えば2cmや3cm縫う場合です。

キーホルダーのキーリングを革で留めるとき、短い距離を縫うことはよくあります。

あるいはちょっとした部分を縫いたい。

こういったケースはよくあります。


2cm縫うのであれば、計算上は6cm+αですが、短すぎて縫えなくなることがあります。

そのため私は最低限必要な糸の長さは30~40cmにしています。

縫う長さが短くても糸が足りなくなることはありません。


細かく説明すると、針の長さも関係してくるためです。

それと返し縫をする長さも当然関係してきます。

きっちりと計って「〇cm用意する」より、余裕を持った長さの糸を用意したほうが気が楽です。

なによりも糸はそんなに高価なものでもありませんので、ケチらずに使いましょう。


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長い距離を縫う場合

大きめのバッグのように手縫いする長さがとても長い場合、どうしたらいいのか?

答えは長い距離の手縫いは分割したほうが良いです。

用意する糸の長さは最大で両手を広げた長さまででしょうね。

それ以上になると様々な弊害が出てきます。


まず、糸の取り回しが大変になります。

レーシングポニーを使用したとしても大変です。

両手を大きく広げても糸が全部通らないことになりますので、縫い始めは特に大変です。

もちろんそれだけではありません。

何度も何度も糸が革の穴で擦れることになるため、糸の耐久性が落ちます。

蝋引きした糸に蝋が取れてしまい、毛羽立ち始めることもあります。

せっかく針に取り付けた糸が解けることもあります。

あるいは糸の撚りがかなり戻ってしまうこともあります。


つまり、良いことが何1つないのです。

これらは何度か経験することで分かってくることです。

私も実際に経験しました。

長い距離を縫う場合は面倒でも両手までの長さにしたほうが結果的に良い作品を作ることができます。


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