菱目打ちの改造

道具
改造する菱目打ち


はじめに

「菱目打ちを打ち付けてもなかなか穴が開かない」

「菱目打ちがなかなか抜けない」

「穴の大きさをなるべく小さくしたい」

そう思うようになったら参考程度に読んでもらえたらと思います。


改造理由

単純な理由ですが、 菱目打ち で開けた穴を針のサイズに合わせて小さくしてみたいのです。

手縫い時の見た目と作業がどのようになるか興味がわいたというのもあります。

現在よく使用している 菱目打ち は5mmピッチで厚みは1.5mm程度。

針の太さは1mmなので0.5mmの違いがあります。

その違いが仕上がりに影響していると思っていますので、今回安価な3mmピッチの 菱目打ち を1mm厚に削ろうと思います。


菱目打ちの改造

グラインダーで削る

グラインダーを使用して菱目打ちを削ります
グラインダー
「グラインダー」の記事一覧です。

最初は刃の厚みが1mmになるまでざっくりと削ります

元々2mmあったので大きく削るには グラインダー があると便利です。

多少失敗しても問題ないのですが、上手に削らないと平面になりません。


菱目打ちをグラインダーでざっくり削った後

グラインダー で削った後です。

削った面がガタガタなので平面に均していきます。


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菱目打ちを砥ぐ

菱目打ちを砥石やダイヤモンドプレートを使用して荒砥ぎをします

ダイヤモンド砥石 と砥石で砥いで平面を均しましたが、まだまだ甘いです。


菱目打ちをピカールで磨いた後

ピカール で磨いた後です。

試しに革に穴を開けてみましたが引っ掛かりがあるので予定していませんでしたが、刃の側面も仕上げてみます。


菱目打ちの側面も仕上げてみました
菱目打ちの側面はまだ引っ掛かりがありますが

側面を研磨してみました。

まだ多少引っ掛かりがありますが、テスト改造なのでとりあえず良しとします。


菱目打ちで開けた穴の比較

手縫い前

穴のピッチは3mmとなります。

左側を今回1mmに改造した 菱目打ち で、右側が2mm厚の 菱目打ち となります。


手縫い後

手縫い後の表面となります。

左側を今回1mmに改造した 菱目打ち で、右側が2mm厚の 菱目打ち となります。

糸はビニモ MBTを使用していますので0.3mmとなります。

右の糸はもう少し太い0.5mm位の方が良いのかもしれません。


裏側

こちらは裏面となります。

左側を今回1mmに改造した 菱目打ち で、右側が2mm厚の 菱目打ち となります。

2mm厚の方が良さそうに見えますが、3mmピッチでは判りにくいですね。

革が歪んでいますので糸を引き締める力が強かったかもしれません。


5mmと6mm

ということで、違うパターンで手縫いをしてみました。

左は3mmピッチではなく6mmピッチと仮定して 手縫い をしてみました。

右は5mmピッチで1.5mm厚の 菱目打ち です。

やはり糸はもう少し太いほうが良さそうです。


裏面

裏面となります。

気になる点は特に無いです。


菱目打ちの厚み、ピッチを考える

菱目打ちの考査

今回改造した 菱目打ち は上の画像のようになります。

糸の部分については引き締めて縫うので革がたわむことは考慮していません。

菱目打ち の厚み、幅は1mmでしたので角度を計算するサイトによると刃の角度は約60°でした。

ご覧になった方はどの糸の角度が好みでしょうか?

カッコイイ!、キレイ!、ちょうど良いかなこんなもんでしょ別に何も思わないもっと角度がある方が良い真っすぐの方が良い

見る人によっていろいろな感想や好みはあると思います。

作家さんの好みや製作する方針によって来るのかと思います。

菱目打ち も改造するこで自分好みの仕上がりに大きく影響してくるので、なかなか難しい部分でもあります。

とりあえず今回改造した 菱目打ち は3mmピッチは使いません。

刃を折って6mmにして使用しようかと思っていましたが、どうするかしばらく悩んでみようかと思います。


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